日本で安定的に長く暮らすのであれば永住許可や帰化申請を検討することになります。
永住許可申請では国籍は本国のまま、在留期間の更新なく日本で在留することができます。
帰化申請では国籍が日本となり、日本人と同一の権利が保証される申請です。
弊所では、書類の収集、理由書・動機書の作成、申請書の作成、翻訳、法務局への同行等トータルでサポート致します。
永住許可のメリット
1.ビザの更新手続きが不要になる
在留期間に応じてするビザ更新の手続が不要になります。大変な入国管理局での申請や、
オーバーステイの心配がなくなります。
2.職業に制限がなくなる
永住ビザを取得すると日本での活動制限がなくなるので、職業を自由に選択できるようになります。
3.住宅ローンや事業ローンなどの融資を受けやすくなる
日本での社会的信用が増加するため、住宅ローンや事業スタート時の融資が非常に受けやすくなります。
マイホームの購入や起業などの夢を叶えることができます。
4.配偶者との死別の場合でも在留資格の影響がない
日本人の配偶者等のビザの場合、夫や妻がなくなると、ビザの変更手続きをしなくてはなりません。
ビザの変更は難しい場合もあり、ビザが更新できず帰国しなければならない場合もあります。
永住ビザを取得すれば、そのような心配もなくなるので、配偶者の日本での生活を守ることができます。
5.在留特別許可が受けやすい
万が一、退去強制事由に該当することになった場合でも、入管法第50条の法務大臣の採決の特例として、在留特別許可が得られる可能性があります。
永住ビザは日本での定着性が高いことの証明にもなるため、在留特別許可の判断に有利に働く可能性があります。
帰化申請のメリット
1.日本の社会保障制度の適用を受けられる
帰化申請では日本人になりますので、日本の年金、保険、教育、福祉などの制度を利用できるようになります。
2.日本のパスポートが発行され海外渡航手段が楽になる
日本のパスポートはビザなし渡航の可能な国(186カ国)が多いです。海外への渡航が楽になります。
また、海外では日本人と同様に日本政府の保護を受けることができます。
ただし、本国の国籍を失うので本国へ帰国の際にビザ申請が必要な場合があります。
3.1年以上の出入国する際に、再入国許可の必要がなくなる。
永住ビザの場合と違い、1年以上海外に出国する際にも再入国許可を取得しておく必要がなくなります。
4.退去強制の処分を受けることがなくなる
永住ビザの場合は、法律違反等によって退去強制等の処分を受けることがあります。
帰化の場合、日本人となるので退去強制の処分を受けることはありません。
5.住宅・自動車ローン、事業性の融資に有利
帰化をすると完全な日本人ですので、融資の審査基準も日本人と同様になります。住宅ローンの審査、自動車ローンの審査の通りやすくなります。
6.日本の戸籍を持つことができる
帰化すると日本での戸籍が編製されます。夫婦の場合は同じ戸籍に入ることができます。
7.日本での参政権が与えられる
日本人となることで参政権が与えられ、国政選挙においても投票が可能になります。
また、永住ビザでは国籍条項のため就労が不可能であった公務員の役職についても、帰化の場合は就労が可能になります。
永住許可の要件
永住ビザを取得するためには以下の3つの要件をクリアしなければなりません。
抽象的な表現ですので、法的な知識と経験が必要になります。
- 素行が善良であること
- 独立生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
- その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
基本的には継続して10年以上日本に滞在していて、その中の5年以上は就労資格又は居住資格で滞在していることが必要です。
他には、納税をきちんとしていること、罰金刑や懲役刑を受けていないこと、日本での生活が経済的に安定していることが条件となってきます。
こうした状況について、入管の必要書類やこちらで用意する追加書面で証明していくことになります。
原則10年在留についての例外
- 日本人,永住者及び特別永住者の配偶者の場合,実態を伴った婚姻生活が3年以上継続し,かつ,引き続き1年以上本邦に在留していること。その実子等の場合は1年以上本邦に継続して在留していること
- 定住者」の在留資格で5年以上継続して本邦に在留していること
- 難民の認定を受けた者の場合,認定後5年以上継続して本邦に在留していること
- 外交,社会,経済,文化等の分野において我が国への貢献があると認められる者で,5年以上本邦に在留していること
といった事情があれば10年未満の在留期間でも永住許可の申請が可能です。
婚姻による場合ですと日本での在留期間が1年でも永住ビザを取得できる場合があります。
帰化申請の条件
帰化申請の条件は永住許可の条件と似ていますが、条件を満たしたからといって帰化ができるわけではないことに注意が必要です。
- 5年以上日本に住所を有していること
- 20歳以上で本国法によって行為能力を有すること
- 素行が善良であること
- 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること
- 国籍がないか、日本国籍取得によって本国の国籍を失うこと
- 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくは加入したことがないこと
以上の条件が国籍法に記載されています。
他にも、生活に不自由なく日本語の読み書きができることなども条件となっています。
永住許可・帰化申請の必要期間
永住許可の標準処理期間は4カ月です。2ヵ月ほどで許可がおりる場合もあれば、1年ほどかかるケースもあるようです。
帰化申請の標準処理期間は定められておらず、一般的には7カ月から1年程度と言われています。4カ月ほどで帰化許可される場合もあります。ただし、これは受付からの期間です。帰化申請の場合は事前に法務局での相談等があるので準備に時間がかかります。一般の方ですと相談に3ヶ月~1年程度かかるケースもあります。
専門家に任せると書類の準備から申請までスムーズになり、許可取得までの期間を大幅に短縮すること可能です。
永住許可・帰化申請の費用
報酬 | 許可手数料 | ||
永住許可 | 就労資格からの変更 | 150,000円 | 8,000円 |
それ以外 | 120,000円 | 8,000円 | |
帰化申請 | 簡易帰化 | 150,000円 | |
被雇用者 | 200,000円 | ||
個人事業主及び法人役員 | 250,000円 |
その他に書面取得・交通費等実費がかかる場合があります。